「やる気」と「豊かな人間性」が育つ場所
絶好の日和に恵まれてPhysical Festivalを無事に終えることができました。一人ひとりのお子さまがそれぞれの力を発揮し、一生懸命頑張る姿に、たくさんの感動と成長の喜びが感じられましたね。ご家族おそろいで温かいご声援をいただき、厚くお礼申し上げます。また父母の会の役員のお母様、各クラスのお手伝いのお母様方も、総練習、当日と、たくさんのお子さま達に気を配っていただき、本当にありがとうございました。
幼児は生まれながらにして強い好奇心に包まれた「やる気」をみんなもっている、と言われています。しかし成長するにつれて、様々な環境条件の中で、次第に枠にはめられたり、社会での共同生活のための仕組みの規制を受けたりして、その発現力が弱められ、狭められていきます。ですからこの「やる気」が萎えないように、しかもより「能力が向上」するように、よりよい方向付けと選択して、自分の行動を決定していける「優れた集団」に入ることが必要です。
幼児のやる気には、強い「向上心」が根底にあります。
また、去る9月27日には、いくつかのクラスを休園にさせていただき、北海道の幼稚園の先生方を対象に「公開保育・教育研究大会」が行われました。教育研究大会のテーマは、「一人ひとりの「こどもがまんなか」をまもる質の高い幼児教育を~社会全体でつむぎ未来へつなぐために~」。その中でも本園は「多様性の中で育つ力、育てたい力について考える」というテーマを設け、実践発表を行いました。
インターナショナル山の手幼稚園は、国際理解・英語教育を特色とし、幼稚園ではありますが、様々な国から来た外国籍教員と生活を共にし、世界の共通の言語である「英語」を聞いたり話したりする中で世界には様々な国、人種、言語があり、多様性の中で生きていること、多様性を認め合って生活していることを自然と感じていきます。入園当初は、いわゆる「外見」や「言葉」など目に見えて「違うこと」が「怖い」と感じ、泣いたり、傍に行けないお子さまももちろんいらっしゃいます。しかし、一緒に遊んだり、生活する中で、「違って怖い」という感覚はなくなり、むしろ「大好きな人」として、その人の「言葉」を使って、接するようになっていきます。この「違うこと」は、人種に限らず、性別や発達の違い、家庭環境、ひいては人間同士、誰にでもあるもので、すべて同じ人間ということはありません。「違い」を受け入れ、相手の立場にも立って考えたり、物事を進めることは難しいですが、だからこそ、「違っていてそれでいい」、そこから一緒にどうするか、相手を認め、受け止めつつ、自分の思いと、どう一緒に、前に進められるかを考えられる「豊かな人間性」がとても大切です。
望ましい「集団」の中で、「向上心」がかかわりあって生まれる「競争心」を上手に育て、「意欲(やる気)」を育む。そして、様々な人とかかわる中で、「豊かな人間性」を育んでいく。インターナショナル山の手幼稚園は、そのような場でありたいと思っております。