「読書」を通してコントロールする力を身に付ける
2学期から本格的に取り組んできたPhysical Festivalが大盛況のうちに幕を閉じました。いつもと違う環境に泣いていたお子さま、緊張していたお子さまもいましたが、たくさんの観客の前で一生懸命取り組む姿、一方で思い通りの結果にいかずくやしがる姿、親子競技で大好きなお父さま、お母さまと嬉しそうに手をつなぐ姿など様々なお子さまの表情や姿にとても感動させられました。そして「お子さま達の力はすごい」ということを改めて実感させられました。
今年はおじいさま、おばあさまもたくさん見に来て下さり、ご家族の皆様の温かい声援がお子さま達の成長を後押しして下さいました。たくさんのご声援とご協力を本当にありがとうございました。
さて、暑さが和らぎ、秋が深まってきました。夜長の秋は、涼しく、静かで過ごしやすいため、「読書」がはかどる「読書の秋」と言われています。
幼児期の絵本やお話の読み聞かせは、空想の世界を楽しみ、未知の体験をし、豊かな心をはぐくみ、遊びを豊かにします。そして自分で考え、想像し、行動する力、言語を正しく豊かなものに育てる、などお子さま達にいろいろな効果や大きな役割を果たしている、と言われています。
一方で現代の子どもは、幼い頃からタブレットやスマホに触れられる環境にあり、スマホを長時間使用する子どもほど、読書量が減り、会話をせずに機械と向き合って過ごした結果、友達との直接的なかかわりが減ったり、スマホに依存してしまうことが多いそうです。タブレットやスマホは、様々な映像が繰り広げられ、想像力が掻き立てられ、絵や動画を作ることもでき、様々な可能性があるもので、使用そのものは問題ありません。しかし絵本との違いは、絵本には「お子さまが選んだ本を親が心を込めて読んであげられる」「親が子どもとストーリーの面白さを一緒に楽しめる」など人と人とのかかわりが生まれることです。そして、「幼児期に適した量と終わりがある。」というところも大切です。
次から次へと情報や好きな映像が流れてくる終わりのないタブレットやスマホに依存すると、自らの意志をもったり、時間ややるべきことをコントロールする力を弱めます。自然や科学、むかしばなし、教訓話、図鑑など、絵本には様々な種類があり、お子さま達は挿絵や本の色合いから手にとり、ストーリーが面白いとさらに繰り返し手にとり、楽しさや感動を何度も味わいます。友達とも読み合い、情報を共有し、感動を分かち合っています。
10月27日からは「読書週間」です。「読書週間」は1947年から始まっている、ということなので、76年続いている長い習慣です。「想像力が養われる」「親の親密度が高まる」「文章を理解する力が身に付く」「集中力が養われる」読書の力。幼稚園でも絵本コーナーを充実させ、豊かな楽しい世界を一緒に共有し、さらに「読書」を通じて、子ども達自身がやるべきことがわかり、生活をコントロールできる力を育てていきたいと思います。