「認知能力」と「非認知能力」が培われ、発揮される環境づくり
ひと雨毎に朝夕の冷え込みが進み、めっきり秋が深まってまいりました。感染症が流行りやすい時期で、また北海道の新型コロナウイルス感染者数も少し増えているようです。体調に気を付けて過ごしていきましょう。
さて、人間の能力は大きく「認知能力(cognitive ability)」と「非認知能力(noncognitive ability)」に区分されると言われています。「認知能力」は例えば読む、書く、計算するなど基礎学力や走る、泳ぐ、跳ぶ、投げるなど技能の力のことです。また、「非認知能力」は、根気強さや、意欲、自信など、目標を達成するための心、他者と協同するための心、情動を制御するための心のことを言います。そして近年、「非認知能力」は「認知能力」の土台になること、「非認知能力」は、特に幼児期に育成されることで、将来大きくなった時にその効果が期待される、と言われています。
この「認知能力」と「非認知能力」の習得は、幼稚園の様々な場面で見られますが、特に5月から取り組みを始め、10月14日に成果発表会が行われた「年長組グループ活動」は、「認知」「非認知」の両方のスキルが一緒に発揮された活動でした。
年長組のお子さま達は、年中組の時に昨年度の年長組が行ったグループ発表会を見ていて、「すごい、年長になったら、こんなことをするんだ!」と感動をしたり、自分もやってみたいという好奇心をもっていました。そして実際に自分達が年長組になった今年の4月。いよいよ自分が一輪車、竹馬、縄跳びのどのグループに入るかを自分で決めます。そしてそこから週1回、それぞれのグループで、練習を重ねていきます。しかし、当然昨年度の年長組が行うグループ発表会のような演技はまだできません。そこでこんな葛藤も生まれます。「できない…あまり楽しくないかも。」
そんなお子さま達ですが、友達と一緒に、また小さい目標を立てクリアし先生に褒められていくと、少しずつ上手になって、「楽しくなってきた、上手になりたい。」という気持ちに変わっていきます。ここで大切なのは、課題(目標)の設定、今まで培ってきた力、そして課題の達成に向けたやる気(目標への情熱)やがんばる力(忍耐力)の継続です。
年長組のお子さま達は、特に発表会前の一週間、「もっと上手になりたい」と最後の目標達成に向け一生懸命頑張り、努力をし、そして発表会当日は、どの子の顔も真剣な顔で発表する姿が見られました。普段の顔とは全く違う「本番の顔」です。そしてこの「本番の顔と一生懸命取り組む姿」を見た今年の年中組のお子さま達は、来年への期待につながりました。このようなお子さま達の成長を間近でみて、お子さま達の成長の素晴らしさを再認識したとともに、やればやるだけ成長するお子さま達に大切なのは、一生懸命取り組むことができる環境だと感じました。
さて、11月は大きなイベントHyogen Festivalがあります。今年は新型コロナウイルス感染予防のため昨年、一昨年度建てていなかった「ステージ」を建てて行う予定です。ご父母さまにもご協力をいただきながら、お子さま達が一生懸命取り組める環境づくりを大切に、お子さま達が友達と力を合わせ、幼稚園で培った英語や音楽の力を十分発揮できるように取り組んでいきたいと思っております。