お子さまの姿を肯定的にとらえる「リフレーミング」
早いもので一学期の総仕上げの月、7月を迎えます。6月の3週目には、今年度最初の「Open Class」を行わせていただきました。2年ぶりのご父母さま参観型参観日で、各ご家庭1名の限定ではありましたが、ご来園いただきありがとうございました。いつもと違う環境に泣いてしまったり、固まってしまったお子さまもいましたが、4月の入園式にはお父さま、お母さまにぴったりとくっつき、翌日からの登園時には不安そうな顔をしていた年少組が、ご家族の方が来てもしっかり活動に参加し、帰り際には笑顔で手を振る姿に大きな成長を感じました。また年中組、年長組のお子さまも、普段と少し違う緊張感をもちながらも、教師の話をしっかりと聞き、「大きな声で発表しよう」と頑張っている姿が微笑ましく感じられました。
お子さまの行動を肯定的に捉える有効な手段として「リフレーミング(reframing)」という言葉があります。「リフレーミング」とは、「物事の枠組みを変えて、違う視点、別の枠組みで捉え直すこと」で、自分や他者を深く理解する時に有効な手段と言われています。また、ついマイナス面に目がいってしまうことでも、リフレーミングによって、ポジティブにプラスとして捉えることができるようになります。例えば、「こだわりが強い」人は、リフレーミングの見方をすると「自分で決断する力がある、集中力がある」、「引っ込み思案」の人は、「物事を慎重に進めることができる」などです。
参観日でお子さまの姿をご覧になった中で、もしかしたら「うちの子って落ち着きがないけど大丈夫かな。」「うちの子って全然発言していないけど大丈夫かしら。」など心配されたご父母さまがいるかもしれません。しかしそこは、「落ち着きがない」⇒「たくさんの父母が来ている中でも参観日や活動に楽しんで参加している」、「発言していない」⇒「先生の話をしっかり聞いて、やることを考えている」など、リフレーミングをすると見方が変わります。お子さまの行動は、日々違い、時には大人を困らせる時があったり、できるようになってほしいことが、なかなかできないことがあります。しかし、その時々にお子さまを肯定し、認めるかかわりを続けると、心豊かに成長していき、少しずつですが確実に成長していきます。
参観日の後、「お母さんが、頑張ってたねって言ってくれたんだよ!」と教えてくれたお子さまの顔は満面の笑みで、その後の活動も意欲的に参加しています。ポジティブな見方、そしていつでもお子さまを認める声かけでお子さまの自己肯定感を育みましょう。
年長組は立派に宿泊体験学習を終えました。そして終業日後、年中組は初めての宿泊体験を控えています。7月は2週間弱と残り短い登園ですが、1学期最後の仕上げを各学年でしっかり行って参ります。