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「S.T.E.A.M」教育

新型コロナウイルス感染症の影響で5月6日まで休園にさせていただき、幼稚園は静まりかえっておりましたが、園庭の木の芽は少しずつ膨らみ、また園庭のこいのぼりは風に乗って元気に泳ぐなど、まるでお子さま達の姿を待ちわびているような様子が見られていました。

 さて、感染予防のために3密(密閉、密集、密接)を避けるように言われ、世間では「テレワーク」や「オンライン授業」などI CT(情報通信技術) の需要が更に高まり、活躍しています。また、今年度からは公立小学校で新学習指導要領が改訂され、小学校5・6年生からの英語の教科化、そして「プログラミング教育」が始まります。

 「プログラミング教育」が開始される背景には、社会がこの先どう変わっていくかを予測することがますます困難になっていくと言われる中で、一人ひとりのお子さまが自分のよさや可能性を認識し、他者を尊重し、多様な人々と共同しながら豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会のつくり手となるような環境をつくっていくという考えがあります。

 本園の菅原孝悦園長先生は、平成以前から「新しい時代にますます拡大する多様化・成熟化・高齢化・少子化・ハイテク化・情報化・国際化の中で、時代をリードし、社会の指導的役割をはたす国際人としての人材の基礎づくり」を目指し、平成元年に新しい英才教育による日本で最初のバイリンガル幼稚園として「インターナショナル山の手幼稚園」を創立され、特に英語教育、国際理解教育に力を入れてまいりました。そして今年度は、さらに「S.T.E.A.M」という国際的な教育方法を取り入れ、教育の質を向上させてまいります。

 「S. T. E. A. M」とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学/ものづくり)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の5つの領域を重視する教育で、ヨーロッパやオーストラリアではすでに推進され、教育方法として取り入れられています。幼稚園はもちろん、科学や技術、数学を学ぶ発達段階ではありませんが、その前段階としての基礎になる様々な活動をEnglishで行っていく予定です。先日は教職員研修の一環として「ストローとマスキングテープを使って、どのグループが一番高いストロータワーをつくることができるか。」や「いくつかのぬいぐるみの中で、一番重いものはどれかがわかるために、ハンガーと毛糸だけを使って調べてみよう。」などの研修を行いました。目の前にある情報を正確に読み解き、科学的に思考、吟味し、そして試行錯誤しながら考えていく「情報活用力」の基礎につながる活動です。これから年少、年中、年長組の発達段階に応じた様々な実践を行い、その様子をご父母さまに発信していきたいと思っております。

 未だ収束の見通しが立たない現状ですが、お子さま達は日々成長しております。再開した幼稚園では、お子さま達が元気に楽しく、そして安全に教育が受けられるよう、教職員一同力を尽くしてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2020年05月11日