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「いのち」の大切さと、「平和」を叫び続けたい「8月」

8月19日までの長い夏休み(Summer-vacation)を元気で楽しく過ごし、沢山の思い出をつくって、8月20日(水)の始業日にお会いしましょう。

さて、8月は「日本の国」と「日本人」にとって永久に忘れて欲しくないできごとの月であります。

今から63年前の8月、私は旧制中学校の1年生でした。小学校4年生の時に始まった第2次世界大戦(大東亜戦争)の中で、私は父が近衛兵(皇居防衛部隊)の軍歴を持っていたので、しかも次男だったこともあり、当然のように「軍国少年」に育てられました。

当時の日本社会では「自由」などという言動は一切許されず、すべてが「中央政府」からの「命令」で、国民生活が「管理・統制」されていました。今、その頃のことを思い出すだけで「ゾッ」とします。

日本は「神国」だから「神風が吹いて敵を負かす」などと、大人や学校の先生までが子ども心を踏みにじってしまった「嘘」を正気で言い続けた時代でした。

更に、私は63年経過した今でも納得できないことは、日本との戦いに勝って「占領軍」として日本に上陸して来た連合軍を占領軍と呼ばずに「進駐軍」といい、8月15日を「敗戦記念日」と呼ばずに「終戦記念日」と他人事のようにボカして言いかえていることです。「日本は戦争当事者であり、膨大な人命の殺傷を受け、人類最初の原子爆弾を投下されて、昭和20年8月15日無条件降伏した国である」と、いう日本国民としての確認が年々失われていく感一入なのは私ひとりだけでしょうか。

私は、この確認と自覚の上に立って、「いのち」の大切さと、「平和」の尊さを教育し続けてきています。

戦争は、人間の欲望を満たそうとする「人類の狂気の沙汰」としかいいようありません。しかも、カネやモノ(財)に目が眩み、資本主義社会の本質を見抜く「哲学」を学ぼうとしない今日の「日本社会の風潮」は、「自滅」への道をつき進んでいるような気がしてなりません。

ドイツ生れでスイスのノーベル賞抒情詩人ヘルマン・ヘッセ(Herman Hesse 1887-1962)は、「平和は理想だが、いいようもなく複雑なもの、不安定なもの、脅かされているものである」といっています。

さて、8月には日本人の大部分の人のご先祖さまへの「墓参」もあります。どうぞそのような機会に、「いのちの繋がりと大切さ」をお子さまたちにお話してあげて下さい。

夏は「食中毒」の季節です。食事中の元凶は「細菌」が大部分です。お子さまが急に腹痛、嘔吐、下痢になったら一応食中毒を疑い、お医者さまの診療を受けて下さい。病気・事故に遭わず楽しい夏休みをお祈りしています。

2008年08月05日