「きょうだい」育ては父親の腕前
いよいよ12月です。お子さまの健やかな心身の発達と成長をめざして教職員と共に汗を流してきた2009年も最後の月になりました。
先日の「表現フェスティバル」には、寒さの中ご来園下さり、終始温かくご声援下さいましたこと、厚くお礼申し上げます。お子さま方が心身共に一節もふた節も大きく成長させていただきました。冬を迎える今の時期、4歳や5歳の誕生日を迎えるお子さまの心の働きは「気づき」の盛んな成長期です。
今まで、ご両親や家族の中で大人の働きかけにまかせて過ごしてきた生活に少しずつ距離とテンポをとって、「自分の目で見て、耳で聞いて、感じ取って考える」心の働きが強く現れてくる時期です。
この心の働きを「気づき」(learn,delicate)といいます。英語では「学習」とか「思いやり」をいい表わすことばをつかっています。
上のお子さんのこの時期に、下のお子さんが生まれたり、2~3歳になる「きょうだい」がいると、上のお子さんはお母さまやお父さまの下のお子さんに対する接し方をきめ細かく観察して、たくさんの「気づき」を習得するのです。特に男女を問わずお子さんは、「お父さま」の所作をよく「学習する」のです。
ですから、このように「きょうだい」のお子さんをお育てのお父さまは、積極的に子育てに参加されることがとても大切なのです。
お仕事を合理的に処理して、「上の子」に寂しい思いをさせないように早めに帰宅し、「絵本」を読んであげたり、思いっきり身体を動かして遊ばせたり、お父さまならではの巾の広がりのある子育てが将来に亘ってお子さんとお父さまの親子の絆を強くしてゆきます。
父親と子どもとの係りのもてる期間は極めて短いものです。長くて幼児期の3年間くらいです。この3年が勝負です。まさに「ものより思い出」の3年間です。
さて、8月の代表委員会でお願いしてありました各クラスからの園運営に対する「お母さま方のご意見とご要望(アンケート集約)」を有り難く、とても大切に吟味させていただきました。改善できることから早速取りかからせていただいております。ご要望はひとことに要約しますと、「人(教師)も物も内容もより一層改善充実して、更に親の便利もはかって欲しい」と、いうご意見でした。
なお、「男女別教育」については、どのクラスからも反対の大合唱でした。よくよく心しておきます。
二つの幼稚園を設立して、私個人の力で46年間に約20億円の資金をつぎ込んできました。
この間に陰に陽に多額の私財(浄財)を私に援助して下さった沢山の方々のご恩は生涯忘れることができません。私の夢と理想を叶えて下さるために物心共に力を尽していただいたために日本ではじめての教育活動を実現できました。まだ情熱は失っていません。
どうぞよい新年をお迎え下さい。