「感謝ことば」でスタート
お子さまのご入園・ご進級おめでとうございます。
今年も元気で、聡明な沢山の可愛い新入園児の皆さんをお迎えして、新しい年度の扉を開くことができました。教職員一同心から歓迎いたしております。ご父母の皆さま、どうぞ温かく力強いご支援とご尽力を今年もよろしくお願いいたします。
私のこのコラムも創立48周年565回になりました。
少し古い話になりますが、今から30年以上前、文部省のお手伝い(審議委員や協力者会議委員など多数)をしていた頃、日本中の小・中学校では、「朝、起きれない児童や生徒」が年々増えはじめて、不登校や登校拒否児問題が起こりました。省内でのたび重なる会議で、あれや・これや話し合われても中々決定的な妙案が出て来ませんでした。そんな中、私はシビレが切れて、「児童・生徒が思わず口遊んでしまうようなキャッチフレーズ」を提言しました。
それが、「早寝・早起き、元気に挨拶、朝ごはん」でした。
一応会議のテーブルにはあげられましたが、やれ言葉が長すぎるとか、やれイメージが分散するとやら……等々の批判にさらされて、結局は「早寝・早起き、朝ごはん」に縮められて各教育委員会に通知されたことを思い出します。
このことで更に思い出すのですが、イギリスの1979年から90年までの同国初の女性首相サッチャー(1925~Margaret Thatcher)さんが、「イギリス国民の思いやりの心と、感謝の心と連帯感の失われたことに心を痛めて」議会で、「この心を国民運動として取り戻そう」と演説しました。すると、カナダで国民運動になり、「ドアを開けて待つマナー」が盛んになりました。私が園のネイティブ教師のインタービューにヴァンクーバーを訪れ地下商店街を通るたびに、前の人がドアを開けて待っていてくれたことに恐縮し通しでした。「心づくりは、形から入る」ということでしょうか。
さて、今年度は、今日からご家庭から、「家族みんなで、感謝ことばをお互いに言い合って欲しいのです。」
先ず、相手のちょっとした心づかいに「ありがとう」からはじまって、「ごめんんなさい」、「ごくろうさま」、「お先にどうぞ」……そして、「うれしい」、「楽しい」、「やさしい」などの喜び言葉へとつながって、「人間関係を豊かにして欲しい」のです。
この人間関係につなげるためにも、私が考え出した「早寝・早起き、元気に挨拶、朝ごはん」をインターナショナル山の手幼稚園の「合い言葉」として、明るく元気なお子さま育てに頑張って参ります。
カゼをひかれませんように。