幼児にとって「楽しく」なければ幼稚園でないの実践
澄みきった青空に浮かぶ白い真綿雲、札幌の9月を告げる空の美しさです。
ロンドンオリンピックも盛会裡のうちにパラリンピックまで進み、人間の「技」のすばらしさに只々感動させられ続けました。
いよいよ9月です。園の「ロンドン・オリンピック記念大スポーツフェスティバル」を9月23日(日)に農試公園のインドア競技場「ツインキャップ」で盛大に開催いたします。
どうぞ、ご家族お揃いで可愛い園児達のご成長の姿に精一杯ご声援下さい。
ご父母の皆さまには、お子さまの競技や遊戯などで、準備のためにご苦労をおかけしますが、何卒よろしくご支援下さいませ。
私は、このたびのロンドン・オリンピックで新しく二つのことを学びました。
それは、金メダルを取れなくて、銀や銅になった選手達の悔しさを慰めた言葉のおもしろさでした。
銀メダルの選手には「金より良い」メダルをとった、と慰め、銅メダルの選手には「金と同じ」メダルだと慰める思いやりと、次への励ましに、「日本人の心に優しさが残っている」ことに、すっかり嬉しくなりました。
話はすごく古くなりますが、今から62年くらい前、私が大学で初めて受けた「心理学」の講義で、その第1節「幼児の心理」の条(クダリ)で、「3歳から6歳くらいまでの幼児の心理状態の特徴は、毎日が楽しくハッピーでありたいことです」と、定義づけられました。
私は、10代の終り頃にこの「定義」を学んでから60年以上を経た現在でも、園のカリキュラムや指導計画や活動内容を考える時、何時も「幼児にとって楽しくハッピーになれるかどうか」を、とりあげるかどうかの基準にしております。
私の教育哲学の基本である「幼児の何を教育の的」にするかと申しますと、それは「好奇心」(Curiosity)だからです。
人間の幼児期には「好奇心」が働くから「発達し、自分への挑戦をし続けて「自立」してゆくのです。こう考えますと、幼児教育は幼児の発達に即して自立を促す教育である、といえます。
夏休みに入った7月の下旬に年中組2泊・年長組3泊の厚田のセカンドスクールでの宿泊体験学習がありました。
平成2年の第1回からのこの活動の目標は、「幼児期の母子分離と自立への自信づけ」でした。今年23回目を実施して、私が気づきましたことは、母子分離も自立自信も両方共、我が園の幼児達は「完全に達成」しておりました。
今、私の頭の中には、次のステップへの幼児教育への新しい構想です。これからの日本人の望ましい人間像が、目の前に浮かんできています。
二学期もどうぞよろしくご支援下さい。ご自愛切に!