人生は「習慣」で決まる
いよいよ「天高く、馬肥ゆる秋」と漢書匈奴伝(気温も涼しくなって、草を沢山食べて、馬が元気に肥える季節になると、北方のえびすが猛威をふるって攻めてくるから警戒しなさい、と言うのが原義)にあるように、地上の万物が一年中で一番快適で元気になる季節の到来です。
過日のスポーツ・フェスティバルには、ご家族皆さまの暖かいご声援をいただき盛会裡に沢山の思い出を残せましたこと、ご協力下さいました「父母の会」の役員の皆さまをはじめ厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
ご覧いただきましたように、プレのお子さま、年少のお子さま、年中のお子さま、年長のお子さまそれぞれの体力と発達の姿と技量の上達のめざましさは、2歳から5歳(6歳)の4~5年の間にこんなにも伸びるものかと驚かれた方も多かったことかと思います。
お子さまの一生のうちで、一番成長・発達のめざましい時期の教育を担わせていただいていることに、私は何時も誇りと自重の気持を持って可愛いお子さまたちと過しております。
さて、先月は「食育」について取り組みましたが、その研究と実践の中から、食と発育、食と発達、食と健康、食と病気、食と寿命…など、人の一生と「食とのかかわり」について深く掘り下げてみました。その結果、たどりついた結論は、「食欲という本能にかかわる毎日の食生活は、先祖代々と継がれていく家庭生活の中で知らず知らずのうちに習慣化してしまい、その「食習慣」が、人それぞれの気性をつくり、健康や病気や寿命までも決めてしまう」と、いうことにたどりつきました。
「生活習慣」と簡単にいいますが、このモンスター(monster)の呪縛から逃れるのは容易なことではありません。習慣ですから一日や二日で身についたものではありません。家風とか伝統を重んじるご家庭などでは幾世代にも亘っている場合もありましょう。幼児期のお子さまの「しつけ」にはじまり、「学習」や「勉強」の「仕方」に至るまで、すべてがこの生活習慣の中で身につき、決められてゆくのです。
そして、この生活習慣はその人が墓に入るまで指図し続けるのです。人としてのマナー、モラル、ことば使い、暴飲・暴食、貧欲、犯罪…と、すべて人間の一生は生活習慣に導かれてゆきます。私は、幼児期から「良い生活習慣」によりお子さまを暖かく守り育てて欲しいので「早寝・早起き・元気に挨拶・朝ごはん」を合い言葉に語りかけております。
これからの長い人生を歩んでゆくお子さまには、想像もつかないいろいろな出来事があるでしょう。そのどんな場面でも切り抜けてゆける力は、幼い時から身につけられた「家庭での生活習慣」ではないでしょうか。
今月は、大自然の色彩から「感性」を学びます。カゼをひかれませんように。