「否定ことば」を使わない日常生活
一年中で一番快適な季節、6月を迎えます。6月生まれの人は、心身の根底から「純情」な人柄が多い、と考えられ「結婚」の対象に多く選ばれた故事からジューン・ブライドということばが生まれた、と伝えられています。
さて、園でのお子さま達の日常行動もすっかり「幼稚園スタイル」になりました。
朝の挨拶にはじまり、トイレ、手洗い、ミーティング、日直活動、並び方……等々「集団生活(社会生活)」の枠の中で、「人間関係」を身につけ続けております。
「教育」とは、「人に生まれて、人間になる営み」ともいわれます。お子さま達は立派な人間に成長するための営みを毎日の園生活の中で育んでいることになります。
私は片時も頭の中から離れない重要課題を持ち続けております。
それは、「これからの子どもたち、私たちの子どもたちは、どんな世界を生きてゆくのか」に思いを巡らせていることです。
一年後の予測さえ立てにくい「予測困難な時代」に私たちは生きています。
昨年8月に出された国の中央教育審議会の答申では「このような時代に生き、社会に貢献していくには、想定外の事態に遭遇したときに、そこに存在する問題を発見し、それを解決するための道筋を見定める能力が求められる」として、「答のない問題に解を見出そうと自分から考える力、チームワークやリーダーシップを発揮して社会的責任を担おうとする社会的能力」の二つを幼児期から育てる教育の重要なことを説いています。
幼児教育は、「未来を担う人材育成の出発点」として大きな注目を集めつつあります。
すでに今、乳幼児期から「(絵)本」、「芸術」、「メディア」などと出会う体験の重要さが認識されている時代であり、今後は、この流れに、「英語学習」をはじめとするさまざまな知識・技能領域での「アカデミック・スタート」の流れが加わり、早期知育がいっそう促進されるような状況が予想されます。
このような時代に対応し、主体的に考えて未来を切り拓いていく「真の学力」に向って、乳幼児期に何をしておくべきか、を考え抜くのが私たち幼児教育者の最大の使命であろうと心得ております。
更に、過日の政府の「国家戦略会議」で「英語を小学生から教科として取り入れる」旨、決まりました。
私が、幼稚園で実践してから25年(四分の一世紀)かかりました。「国際社会との価値観を共有するには、共通の「ことば」が重要になります。今日は「英語」です。この道具を幼児期から使いこなしましょう、というのが私のグローバル戦略です。骨の折れることですが、教育三章(教育者章・藍綬褒章・瑞宝章)受章者の意地と誇りにかけて命ある限り日本社会のために役立ってゆく所存です。どうぞよろしく。