25年で目標完全達成~万歳~
二学期がはじまり、からだがひと回りもふた回りも大きく成長して、逞しくなって登園して来るお子さまの眼差しと笑顔に圧倒されそうな9月がはじまりました。休み中に大きな事故も怪我もなく何よりのことでした。心から慶んでおります。9月も初旬は暑い日が続きそうですが、「熱中症」には充分気をつけて、楽しい園生活を送らせてあげたい、と教職員一同気を引き締めております。
幼児期に夏かかり易いウイルス性の感染症の3大疾患ともいわれる「手足口病」、「ヘルパンギーナ」、「咽頭結膜炎」が今年は全国的に流行するのではないか、と心配されて来ましたが、札幌では今のところ大きな動きが出ていないようです。特に手足口病とヘルパンギーナは、脳や脊髄を覆う髄膜に炎症が起る髄膜炎のような重い病気を合併することがありますので、嘔吐や激しい頭痛、ぐったりとしているといった症状がありましたらすぐに医療機関の受診をして下さい。園でも細心の注意を払っております。予防のためのウガイや手洗い(特に同じタオルを使わない)とワクチンによる予防対策も大変大事なことです。
さて年中・年長組で夏休み中に厚田のセカンドスクールを使って行ないました恒例の「宿泊体験」の想い出話はお子さまからお聞きになられたことと思います。
昭和の終りの時期(1980年代)に日本全土に吹き荒れたバブル経済の頃、社会全体が浮き足立ったように混乱し、子育ての中心軸も揺れて幼児教育としての価値観や在るべき姿さえ見失われそうになりました。私が「山の手幼稚園」を設立して25年経った昭和64年に「元号」が「平成」に変りました。私は、このことを「新しい時代」の到来と重く重く受け止めました。新しい時代の到来に対して、「自分は何をなすべきか」を強く「自問」し続けた日々でした。そしてたどりついた答が「国際理解教育の実践」でした。幸いこのことは、国の教育基準である「学習指導要領」や「幼稚園教育要領」のねらいと合致し、「インターナショナル山の手幼稚園」へとつながりました。
日本の幼稚園教育を世界の幼稚園教育とジョイントできる好機を見出しました。それは、世界の幼稚園教育のめざすものは「ひとりひとりの自立を促すために環境を通して行なう教育」だったのです。
平成元年(1989年)以来、厚田の旧小学校を使って年中児2泊3日、年長児3泊4日の幼児と先生達だけでの「生活体験」が「親離れ」・「子離れ」を自然に、しかも安心して完遂させよう、という私達の教育目標が、今回の体験学習で見事に達成されました。心から慶びを込めてご両親さまにご報告し、温かいご支援に厚く厚くお礼申し上げます。