イマージョン教育~生きた英語環境~
幼稚園の園庭には元気なこいのぼりが泳いでおり、特に幼稚園の階段を上って2階へ行く年少組さんは、階段の踊り場から近くで見えるこいのぼりをじっと見ては、「大きいね。お父さんとお母さん、泳いでいるね!」とまるでパワーをもらっているように、嬉しそうに眺めていました。
新学期が始まって2週間。新しい環境に慣れることに一生懸命だったお子さま達。朝泣いて登園していたお子さまもいますが、クラスの流れや園生活のルールなどが少しずつわかり、好きな遊びを見つけて遊んだり、元気に活動に参加できるようになってきました。やっと環境に慣れてきたお子さま達ですが、新しい環境へ入った緊張感や、自分の思うようにならないストレスや疲労がたまり、行動や身体の調子を不安定にすることもある5月です。しかしこの峠を越えると本当の意味での幼稚園生活が始まります。まだしばらくは不安定なお子さまにたくさんの愛情を注いでいただき、お子さま自身の「自立」を温かく見守っていただけたらと思います。
さて、朝から帰りまで、イマージョンの環境で生活しているお子さま達。イマージョンとは「浸す」という意味で、朝の遊び時間から、クラス活動、そして帰りまで、英語が飛び交う中で過ごし、幼稚園の教育を受けながらも、英語が自然と身に付く環境は、インターナショナル山の手幼稚園の特色でもあります。
菅原孝悦園長先生は、イマージョン教育を行うにあたり、外国語習得の理論を次のように述べられています。
第一に、「ことば」は「音」で、大脳発達の上から音(音感)の習得時期を考えると5歳が限界で、5歳を過ぎると「音の好き嫌い」が出てくるため、母国語以外の外国語とは、少なくとも5歳前までに出会わせることが大切、ということです。音楽に「絶対音感」があるように、英語特有の微妙な音やリズムを身に付ける最適な年齢は、感性豊かな3~5歳ということになります。第二に、「ことば」は「環境」を通して習得されるもので、そのためには英語を母国語とするEnglish teacherが、身の回りで日常のかかわりをもって生活をするということがとても大切、ということです。英語の活動だけではなく、遊び時間、食事、片付けの時間など、日常の生活を英語でかかわるからこそ、レッスンからではない、生きた英語をお子さま達は日々耳にしています。そして第三に、毎日の生活の中で英語を母国語とするEnglish teacherが、英語を繰り返し使うことによって、お子さま達はシチュエーションから意味理解ができたり、使わなくても後々思い出せる「習慣性技能」が身に付く、ということです。
大好きなEnglish teacherと一緒に生活する中で、自然と身に付くEnglish。もしかしたら、日本語で生活するご家庭では、その成果は見えづらいかもしれません。しかし園内でEnglish teacherとかかわる経験は、確実にお子さま達の力になっております。インターナショナル山の手幼稚園でしかできない「特別な環境」を本格的な幼稚園生活のスタートとともに益々充実させてまいります。