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学力の根本になる「質のいい睡眠と生活リズム」

 新緑が太陽の光に照らされ、風に揺れる姿が美しい季節になりました。気持ち良い青空のもと、お子さま達は北風公園で元気いっぱい体を動かし、追いかけっこ、虫や植物探し、遊具と好きな遊びを楽しんでいます。また、年少組は5月からSwimming lessonが始まり、プールサイドに座って足をバタバタさせたり、水に抵抗があるお子さまも、少しだけ水をすくって顔をつけてみたりと、緊張しながらもできるところから一生懸命参加する姿がとても可愛らしかったです。4月からSwimming lessonが始まっていた年中・年長組は、水中に置かれた台から台へとジャンプをしたり、ビート板をもって浮いてバタ足をしたりと、少しずつ難しいことにも挑戦し、体を伸び伸びと動かして楽しんでいました。

 インターナショナル山の手幼稚園では、『幼児期は人格の基盤づくりの重要な時期』として、一人ひとりのお子さまの一生涯にわたってベースとなる、そして様々なことに対応するために必要な『学力の基礎』を本園の幼稚園教育を通して、培い、育み、伸ばしております。その中で、『生活習慣』は学力の根本になるものであり、先月号でお伝えした「早寝早起き、元気に挨拶、朝ごはん」、そして『睡眠と生活リズム』はお子さまの健康と成長に大きく影響します。

 睡眠が不足すると『成長ホルモン』が不足し、骨や筋肉、脳の成長を妨げます。このホルモンは、夜の9時から12時くらいの眠りに入ってから4時間の間に分泌され、学習能力にも影響するホルモンです。また、睡眠不足は『メラトニン』の分泌も減少させます。夜中の12時頃にもっとも多く分泌されるメラトニンは、免疫機能を高める抗酸化物質で、不足すると体が酸化し、酸化ストレスは健康にも影響を及ぼします。さらに、過剰なストレスやアレルギー反応を抑える働きのある『副腎皮質ホルモン』は、よい眠りのリズムがあると明け方に分泌され、これが不足されていると感情のコントロールが困難になり、学力を身に付ける時に必要な「やる気」や「集中力」も起こりません。

 3歳児は眠たくなると自分の体の状態を「眠い」とわかり、言葉で訴えられるようになります。自我意識の芽生えや情緒の著しい発達がみられる4歳児は、「質のいい睡眠・休息」が必要です。お昼寝をしなくなる5歳の年長組は、睡眠の大切さを理解し、自分で寝る準備ができるので、大人の都合で生活リズムを崩さないようにすることが大切です。

 これからさらに日中の運動量が増える夏。思い切り体を動かし、そして夜はぐっすり寝ることで、お子さま達の体は成長をしていきます。成長発育に大事な『睡眠』をしっかり整え、体を動かして遊ぶ、そしてクラス活動ではしっかり集中する、メリハリのある環境をつくってあげたいですね。

 幼稚園の環境、生活に慣れたお子さまは、活動の一つ一つに「おもしろそう、やってみたい」という好奇心をもって参加できるようになってきました。「どんなことするのかわからない、不安」から「知っている友達や先生達と一緒にやってみよう」と意欲が高まる1学期後半。活動もますます充実させていきます

2023年06月01日