HOMEMESSAGE FROM IYK > 「食楽」を通して健全な生活を

「食楽」を通して健全な生活を

夏休みが終わり、夏・秋・冬の三つの季節にまたがる、一年中で一番長い2学期が始まりました。始業日には、幾分背が伸び、休み中のたくさんの楽しい思い出を胸一杯に膨らませ登園してきたお子さま達が、友達との再会を喜び合う姿が見られ、大変嬉しく感じました。とりわけ、年中組と年長組のお子さま達は、「宿泊体験学習」で培われたお互いの強い友情と信頼関係が、クラスの人間関係をより一層深め合って、友達関係が広がっているように感じられます。お子さま達同士が仲良くかかわり、時には助け合い、またクラス活動では意見を言い合ったりする姿を見ていると、2学期に行われる幼稚園の大きなイベントPhysical FestivalやHyogen Festivalも、お子さま達同士の強い絆で大きな力が発揮されるのではないかと、今から期待せずにはいられません。
 さて、先週は「Crops Thanksgiving Week」があり、お子さま達はIYK ガーデンで育てた野菜を収穫したり、給食では園庭で採れた野菜を食べたり、もちつきをしたりしました。またのその中でトマトやピーマン、じゃがいも、そしておもちの栄養について学びました。
 成長が著しい時期にあるお子さま達にとって、日々の食事を通してうまく栄養を摂ることは大切です。しかし特に2歳から3歳、プレスクールから年少組のお子さまは好き嫌いが多かったり、食べることに時間がかかったりしてご苦労されているご父母さまも多いのではないでしょうか。
 一人ひとりには、生まれながらの食べ物の好みがあり、それらは食べる経験を通して変化していきます。また一度嫌がった野菜なども、少しでも口にする経験を重ねると食べられるようになったり、馴染みのない食べ物も繰り返し口にすることで食べるようになると、多くの研究で報告されています。
 大切なのは量ではなく、少しでも試す機会を繰り返しもつことです。また、3~4歳の子どもを対象にした研究で、あまり好まない食べ物を、それを好む友達と一緒に食べることで、その食べ物への好ましさが増す、という結果が出ているそうです。
 食の世界を広げていく上で、様々な食べ物を繰り返し経験したり、親しい誰かと一緒に食べることは重要です。お家ではもちろんご家族の方と、そして幼稚園では同じクラスの友達や先生と一緒に食べることを続けることで、食べられる食材は増えていきます。
 人間は、食べることでエネルギーを創り出し、そのエネルギーを使って生きています。食が細いお子さまは、体力だけではなく、集中力ややってみようという意欲、持続力も低い傾向にあります。
9月から本格的に始まるPhysical Festivalの活動に向けて、栄養価の高い、バランスのよい食事を心がけ、さらに「おいしく楽しく食べること」を食育活動で実践していきたいと思っております。
菅原孝悦園長先生は「楽しくなければ給食ではない」をモットーに自園完全調理を始められました。豊かな食生活で2学期も元気に過ごしましょう。

2022年09月01日